2016 7 19
敬老の理事会は、今後のコミュニティー利益を最大限にするため運営上、プログラム上の戦略を作成するべく、詳細な計画作りに現在取り組んでいます。新ビジョンのは敬老の今後の長期計画作りの道しるべの役割を果たします。その核と成る要素を、電子版会報を通じてシリーズでお伝えしていきたいと思います。
敬老の新ビジョン構想 : 6 回シリーズの第 4 回目
元気リビング通じて総体的な高齢化へのアプローチ :
福利の 8 局面

敬老の目玉となっている元気リビングプログラムは10 年以上前に開始されましたが、健全な高齢化への積極的・建設的なアプローチの奨励に焦点を当てた一連の福利振興、教育クラス、トレーニング、各種コンファレンスなどを提供してきました。 
 
  敬老が前進を遂げるにつれて、元気リビングも日系米国人・日本人コミュニティーの高齢者や介護提供者の複雑なニーズに取り組む中で一層深遠な役割を果たすことになります。元気リビングの意味は概略すると以下のようになります。
 
元気リビング: 福利の8局面は、日系の遺産や日系米国人の価値観や伝統に根ざしています。高齢者が年を重ねる中で直面する課題や難問の範囲を具体化する総合的な骨組みであり、身体的な健康という側面からだけではなく個人の総体を見るものです。元気リビングは敬老のプログラム作成の基盤であり、文化的に敏感で適切な方法で提供される総合的な支援の促進を助けるものです  


福利の8 局面のそれぞれは、支援と介入の課題と潜在的なニーズを説明しています。各局面は個人や家族が直面する可能性のある最も難しい課題と取り組むために、その初期計画から介入まで連続性を持っています。さらに、各局面はそれぞれに密接に関連していて、それらのバランスを保つことが、高齢者個人々々の生活状況の変化の中での生活の質に非常に重要となります。8 局面においてどのニーズ が満たされているかという度合いが生活の質と寿命に影響をもたらします。
 
身体面。 この局面は、高齢者が体を動かせる能力から慢性病を抱えて暮らすことまでの身体の健康に主たる焦点があります。質の高い医療介護へのアクセス、複数の健康状況や難題との取り組み方法、 薬理学的な介入の調整などが含まれます。また、食品の安全性、栄養や水分補給、運動、適切で時宜を得た予防接種や寿命を強化・低下させるようなその他の身体局面が含まれます。
 
作業面。 この局面は、高齢者が目的意識をもって、価値を見出し、自己達成感があると感じるような意味のある事を追求する取り組みに焦点を当てています。高齢者の技能、才能や経験を活用できるような適切な作業体験、ボランティア機会、あるいは市民運動への参加などに関連しているかもしれません。それぞれの能力応じて、注意を怠らずに取り組み、規律があり、活発な心と体が大切です。
 
財務面。 日系米国人・日系人高齢者は平均的な米国人より長生きするので、適切な財源と支援システムを持っていることが大切です。引退後の資金、健康や長期介護保険、遺産計画を含めての財務計画作りや財務支援は助けとなりますが、多くの人々は年を重ねるにつれて資金が限られる、低減する、あるいは不適切となるといった問題に直面します。家族と地域社会は、支援の源となりえますが、支援を求めることが文化的な規範や負担になりたくないという自己規制のために難しいということもあります。
知的面。  創造性を養うこと、生涯学習、知的な刺激というものは高齢者の精神能力を保持する助けとなります。しかし、この局面は連続体であり、記憶と精神面での機能低下は高齢化のプロセスでは自然に生じるものです。記憶喪失との対応や精神能力の変化への適応は、高齢者とその介護提供者にとって一番の難題です。認知症、アルツハイマー症、その他の認知問題は、増加を続ける高齢者グループの中でも特に拡大しています。  
 
感情面。 歳を重ねるということは感情的な経験です。我々の目的は、依存レベルの表現、喪失や心痛の管理、人生の段階における移行に関わる課題に取り組むことです。家族を含めて介護提供者への依存をしながらも新たな方法で良い生活の質を維持するためには、本人が希望やニーズをはっきり表現することが求められます。
 
社会面。 孤立は高齢者が直面していながら、あまり認識されていない課題の一つです。この局面では、家族、友人、近隣の人々とのつながりの促進と、さらに孤独と隔離に取り組む強い社会支援制度の構築・再構築という難題が含まれます。通常の社会との対応から切り離された人々に手を伸ばすことは非常に難しい課題であり、点検が行われないと悪循環になってしまいます。高齢者をつなぎ、地域社会の活動に高齢者が取り組み続けられるような地域社会プログラムの拡充が優先課題です。
 
信仰面。 信仰や価値観というものは、人が人生の決断や変化を行うときの助けとなる内的なカジといえます。特に年を重ねたり、生命末期や喪失に直面するときに特に重要になります。元気リビングのこの局面では、高齢者が毎日、毎週、あるいは定期的に精神・信仰の実践を維持することの重要性を理解しています。信仰の実践は平和と平安を促進し、死ぬこと・その意味や関係といったことに対する恐れや不安を低減できます。残念なことに、信仰面というものは健康、内的な平安、柔軟性、社会的な地域社会の促進という役割をするにもかかわらず十分にそれが認識されていません。リソースや集会場、支援へのアクセスは重要です。
 
環境面。 この局面は、アクセスのよい住まいの査定、転倒や怪我の予防、自宅内での移動性などを含めて高齢者の住んでいる場所における安全面から始まります。さらに、個人の安全性や高齢者虐待を含めて危害や暴力の削減、そして近隣地区や地域社会内での安全性の課題といったものが含まれます。 
 
 
敬老の元気リビングの骨組みは、高齢者と介護提供者のニーズの査定や、各種サービスの重要なギャップを埋めるプログラムの作成のために、また我々のコミュニティーで高齢者を支援するために働いている多くの組織とのパートナシップのガイドとして、継続して活用されます。 
 
来週発表となる敬老の新ビジョン構想の第5 回目電子版会報では、我々の3 つの核となるプログラム分野において最大インパクト達成に活用される戦略というものに焦点を当てます。


敬老の将来の方向性あるいは   3   本の核となるプログラムについてコメントやご意見のある場合には、[email protected]   宛にお送りください。



敬老の電子版会報と出版物のバックナンバーは www.keiro.org/news/   にてご覧ください  

引き続き皆様のご参加とご支援をお願いします。敬老の将来への強い決意については、ウェブサイト  www.keiro.org    をご覧ください。
敬老は、長期医療介護施設に焦点を当てることから、ロサンゼルス、オレンジ、ベンチュラ郡全体を通じて何千人という日系米国人・日本人高齢者と広く取り組み、支援を提供することへと対象範囲を拡大しています。敬老は、旧敬老施設の居住者向けのプログラムと共に、高齢者と介護提供者へのサービスを提供し、我々のコミュニティーの高齢者が自ら選ぶ方法で歳を重ねてゆく支援をします。    
Stay Connected!   Like us on Facebook  Follow us on Twitter  View our videos on YouTube

™ and © 2016 Keiro Services. Keiro, Genki Living, and their respective logos are trademarks of Keiro Services.
All rights reserved.