知的面。
創造性を養うこと、生涯学習、知的な刺激というものは高齢者の精神能力を保持する助けとなります。しかし、この局面は連続体であり、記憶と精神面での機能低下は高齢化のプロセスでは自然に生じるものです。記憶喪失との対応や精神能力の変化への適応は、高齢者とその介護提供者にとって一番の難題です。認知症、アルツハイマー症、その他の認知問題は、増加を続ける高齢者グループの中でも特に拡大しています。
感情面。
歳を重ねるということは感情的な経験です。我々の目的は、依存レベルの表現、喪失や心痛の管理、人生の段階における移行に関わる課題に取り組むことです。家族を含めて介護提供者への依存をしながらも新たな方法で良い生活の質を維持するためには、本人が希望やニーズをはっきり表現することが求められます。
社会面。
孤立は高齢者が直面していながら、あまり認識されていない課題の一つです。この局面では、家族、友人、近隣の人々とのつながりの促進と、さらに孤独と隔離に取り組む強い社会支援制度の構築・再構築という難題が含まれます。通常の社会との対応から切り離された人々に手を伸ばすことは非常に難しい課題であり、点検が行われないと悪循環になってしまいます。高齢者をつなぎ、地域社会の活動に高齢者が取り組み続けられるような地域社会プログラムの拡充が優先課題です。
信仰面。
信仰や価値観というものは、人が人生の決断や変化を行うときの助けとなる内的なカジといえます。特に年を重ねたり、生命末期や喪失に直面するときに特に重要になります。元気リビングのこの局面では、高齢者が毎日、毎週、あるいは定期的に精神・信仰の実践を維持することの重要性を理解しています。信仰の実践は平和と平安を促進し、死ぬこと・その意味や関係といったことに対する恐れや不安を低減できます。残念なことに、信仰面というものは健康、内的な平安、柔軟性、社会的な地域社会の促進という役割をするにもかかわらず十分にそれが認識されていません。リソースや集会場、支援へのアクセスは重要です。
環境面。
この局面は、アクセスのよい住まいの査定、転倒や怪我の予防、自宅内での移動性などを含めて高齢者の住んでいる場所における安全面から始まります。さらに、個人の安全性や高齢者虐待を含めて危害や暴力の削減、そして近隣地区や地域社会内での安全性の課題といったものが含まれます。
敬老の元気リビングの骨組みは、高齢者と介護提供者のニーズの査定や、各種サービスの重要なギャップを埋めるプログラムの作成のために、また我々のコミュニティーで高齢者を支援するために働いている多くの組織とのパートナシップのガイドとして、継続して活用されます。
来週発表となる敬老の新ビジョン構想の第5
回目電子版会報では、我々の3
つの核となるプログラム分野において最大インパクト達成に活用される戦略というものに焦点を当てます。