2026年3月

外国語商標のリスクを超えて :

「Merci」と「Danke」の 商標紛争からみる教訓

最近、米国特許商標庁(United States Patent and Trademark Office。以下「USPTO」といいます)の商標審判部である商標審判控訴委員会(Trademark Trial and Appeal Board。以下「本委員会」といいます)は、企業にとって実務的なブランド戦略上の教訓となる決定を行いました。August Storck KG v. Florend Indústria e Comércio de Chocolates LTDA事件において、長年にわたって「Merci」というチョコレートブランドを使用してきた商標権者は、チョコレート製品に使用する「Danke」という商標の登録に対して異議を申し立てました。「Merci」と「Danke」という2つの言葉はそれぞれフランス語とドイツ語で「ありがとう(thank you)」を意味する言葉であり、異議申立人は、消費者がこれらの言葉を英語に翻訳した際に2つのブランドの間に関係があると認識する可能性があると主張しました。しかし、本委員会はこの主張を認めず、「Danke」の商標登録手続を進めることを認めました。

慌てずに、人事コンプライアンスを守ろう: 2026年1月5日付米国労働省(DOL)オピニオンレターの要点

2026年1月5日、米国労働省(DOL)は、既存の賃金・労働時間および休暇に関する連邦法が日常的な職場で生じる具体的な事例にどのように適用されるのかを明確にする6通のオピニオンレターを発表しました。これらのオピニオンレターは新たな法律を創設するものではありませんが、米国労働省の公式な執行上の見解を示しており、当局の見解に基づき誠実に法令遵守に努めていたことを裏付ける根拠資料として活用することができます。

M&A取引における

アーンアウトの実務対応


経済の先行きが不透明な局面(規制環境の変化やサプライチェーンの混乱を含む)において、評価額のギャップを埋め、リスクを配分するために、非公開M&A取引ではアーンアウトがますます活用されるようになってきています。アーンアウトの設計は取引ごとに大きく異なりますが、取引によっては、潜在的なアーンアウト支払額が、総買収価格の50%以上に達する場合もあります。

カリフォルニア州における仲裁費用の支払いに関する準則 ― Hohenshelt 判決後の整理

カリフォルニア州最高裁判所は、Hohenshelt v. Superior Court, 18 Cal.5th 310(2025) において、仲裁費用の支払いについて定めるカリフォルニア民事訴訟法典第1281.97条乃至第1281.99条の解釈を示しました。これらの規定は、雇用・消費者仲裁において、契約を起草した当事者(通常は使用者または事業者)に対し、仲裁費用をその支払期日から30日以内に支払う義務を課すものです。この支払いが遅延した場合、その不履行は「重大な違反(material breach)」とみなされ、労働者または消費者は仲裁から離脱して裁判所に戻り、訴訟費用および制裁の申立てを行うことができます。下級審はこの規定を非常に厳格に適用してきたため、とりわけ多数の個別的な仲裁申立てが一度に提起される「集団仲裁」(mass arbitration)の場面では、企業側にとって大きなリスクとなっていました。

FIFAワールドカップ26™のBビザと渡航禁止(Travel Ban)


FIFAワールドカップ26™(「2026年ワールドカップ」)は、2026年6月11日から7月19日にかけて、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコの3カ国共同で開催され、48カ国の代表チームが参加します。 国務省(DOS)はワールドカップ関連の渡航者のビザ手続を優先して処理しています。ただし、最近の一連の米国渡航制限の影響を受ける人々の多くは、この優先措置の恩恵を受けられません。

IEEPA関税無効判決を受けた今後の見通し

2026年2月20日、注目を集めていた Learning Resources, Inc. v. Trump事件において、米国連邦最高裁は、6対3の多数により、国際緊急経済権限法(IEEPA)が大統領に関税を課す権限を付与していない旨判断し、同法に基づく関税を無効とする判決を下しました。多数意見を起草したロバーツ主席判事は、IEEPAが認める輸入規制の権限は、憲法上議会に付与されている、輸入品に課税する権限をも含むものと拡張して解釈することはできないと結論づけました。

未開発用地を購入する際のデューデリジェンスのポイント

売買契約書(Purchase and Sale Agreement)(「PSA」)の締結前およびPSAで定められた調査期間中にデューデリジェンスを行うことは不可欠な作業です。これらの重要な作業により、企業は当該土地が開発可能か、必要とする建設・用途に対してインフラが適切か、現在もしくは将来の建設、再開発、拡張、または当該物件の売却を妨げるような不利益な要因が存在しないかを判断できます。


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