IBLCEの倫理および規律 (E & D) 委員会は、IBCLC資格の信頼性と母乳育児を実践する世界中の家族の福祉を保護するため精力的に取り組んでいます。IBLCEのE & D委員会はIBCLCに加え一般会員によって構成されています。IBLCEはIBCLCに対し倫理的行動を高水準に維持するよう促し、またE & D委員会は届けのあった違反の調査と解決を担っています。このプロセスは苦情を申し立てた関係者および対象となるIBCLCの双方を尊重し、公平でバランスのとれたものであるよう設計されています。
IBLCE資格保持者は、IBLCEが定めた
「IBCLCの行動規範 (CPC: Code of Professional Conduct for IBCLCs)」
により、職業実践におけるガイドラインを提示されています。IBLCEの
「懲戒手続き (Disciplinary Procedures)」
は資格保持者の行動に関する苦情を関係者がIBLCEに対して申し立てるプロセスを定めています。
下記は、IBLCEの
懲戒手続き
およびコンプレインフォームに関する最も重要な変更の概要となります。
これらの手続きはE & D苦情分野において、2019年6月30日以降、有効になることに注意してください。
倫理および規律に対する苦情申立用の電子ポータル
IBLCEはIBLCE関係者や、IBLCEが外部のユーザーと簡単かつ安全に文書を交換できる安全なファイルシェアサービスを導入しました。7月1日を開始日とし、E & Dの苦情はIBLCEウェブサイト上の安全なファイルシェアサービスを介してIBLCE宛に直接アップロードされます。可能な場合は常に、懲戒プロセスに関するやり取りはIBLCEの安全なウェブポータルを通して行われようになります。この懲戒プロセスに関係する個人はIBLCE宛に文書をアップロードし、またIBLCEからの連絡をダウンロードできます。このシステムにより、通常、E & D資料の紙による郵送が必要なくなり、それに代わってそうしたやりとりをオンラインポータルを介して行うことができるため、E & D問題のより迅速な解決が可能になります。
倫理および懲戒プロセスにおける一般データ保護規則 (GDPR)
GDPRは、欧州連合およびアイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタインの居住者に適用されるプライバシーに関する規則です。
IBLCEは世界規模であるため、懲戒手続きおよびコンプレインフォームにはGDPRが適用されます。
コンプレインフォーム
に対する理解を深めるよう求めます。
苦情提出前に考慮すべきいくつかの点:
匿名による苦情:
IBLCEは、匿名の苦情については、虐待や重大な身体的危害などのひどい行為に関する苦情に限って受理します。
簡潔な要約:
具体的な詳細、申し立ての時間経過を含む簡潔な要約を提出してください。可能であれば、裏付けとなる資料を添付してください。
証拠:
CPC違反の苦情申し立てに関する入手可能な裏付け証拠資料は、すべてコンプレインフォームと共に提出しなければなりません。
直接的な知識:
苦情を提出する個人はIBCLCのCPC違反容疑について、間接的ではない、直接的な知識を持っていなければなりません。
取るに足らない内容:
懲戒プロセスは、商業的あるいは個人的な性質を帯びた争い、または個人的意見の相違(ソーシャルメディアでの中傷または名誉毀損の申し立てなど)には適用されません。悪意を持って提出された苦情(報復など)は、プロセスの乱用と見なされる場合があります。
署名のある苦情:
苦情は個人(企業や団体などではなく)により提出、署名されなければなりま
せん。
倫理に反する行動:
苦情の主な構成要素は、CPCに定められた倫理違反行為のレベルに達するものでなければなりません。申し立てのあった不正行為は公衆の健康、福祉、安全に影響を与えるものであるか確認してください。
信用のおけない、あるいは不十分な情報:
信用のおけない、あるいは不十分な情報しか含まれていない苦情は受理されない場合があります。
制裁措置
資格保持者がCPCに違反したとみなされた場合、制裁措置が資格保持者に課される場合があります。懲戒手続きに2つの制裁措置が追加されました:
問題の行為がすでに行われておらず、また再び行われないことを確約する書面を提出することを求める制裁措置。
CPC違反に抵触した問題が関係する分野の継続教育を受ける(倫理または実践の範囲に関する継続教育など)ことを義務付ける制裁措置。
この2つの制裁措置の追加により、違反が明らかになった場合、関連分野の継続学習受講義務を含め、E & Dの決定に選択肢が増えることになります。