December 2018
IBLCEはWHOコードに関する方針を
さらに強化しました 
 
ラクテーション・コンサルタント資格試験国際評議会®(IBLCE®)は、世界中のほとんどの場所に存在しています。このことは大きなインパクトを与える機会を生んでおり、IBLCEはその影響力を活用して、世界保健機関(WHO)の母乳代用品のマーケティングに関する国際規準(WHOコード、1981年)と、それに続く世界保健総会(WHA)決議の目標を支持することにコミットしています。
 
2018年2月のIBLCEブリーフィングでは、IBLCEはWHOコードとそれに続く決議を推進するための取り組みについて報告し、さらなる最新情報が入り次第お知らせすることを約束していました。
 
以来、IBLCEはWHOコードとそれに続く決議の目標を推進する方法に重点的に取り組み、そのために数々の重要な方針決定を行ったことをここに報告します。これらの方針変更は、その範囲の大きさと、一部、IBCLCおよび志願者に影響が及ぶことを考慮し、段階的に実施されます。
 
これらの決定には以下が含まれます。導入の詳細は後ほどお知らせします。
 
  • 世界保健総会決議69.9をすべてのIBLCEボランティア、スタッフ、独立契約者、コーディネーターのIBLCE方針に組み込みます。
利益相反(COI)を最小限に抑えるために、母乳育児と競合する乳幼児の栄養に関係する利害関係者(またはそれらの関連財団/組織/企業)からの報酬、協力、寄付の受領は避けなければなりません。または、最低でも、そのような利益相反が発生する場合には、サービスを提供する際、あるいは講演、指導、執筆を提供、研究を実施する際に、その個人が利益相反を完全に開示しなければなりません。前述の個人のいずれかが出版、会議やイベントの企画、または研究を行う場合は、そのような開示を義務付け、彼らの同僚にはそのような相反を避けるよう促さなければなりません。 
  • IBLCE倫理および懲戒委員会は、2021年のこのタスクの達成と2022年の発効を目指して、顧問弁護士と協議の上、WHOコードの規定を組み込むためのIBCLCの職務行動規範(Code of Professional Conduct for IBCLCs: CPC)の見直しおよび改訂を行います。

  • WHOコードの研修がIBLCE理事会とスタッフ、再認定を行うIBCLC、およびIBCLC受験者のすべての個人に必須となります。より具体的な情報が2022年に発行される受験者情報および再認定ガイドに含まれます。
 
  • IBLCEはWHOコードとそれに続く決議の遵守状況を評価するために、継続的に組織内外の文書を正式に評価し、世界保健総会で新しい決議が可決された際には定期的にこれを行う仕組みを作ります。
 
  • 製品が母乳代用品のマーケティングに関する国際規準の対象となる企業(乳児用粉ミルク、哺乳瓶、乳首など)、搾乳器会社、製薬会社、乳首クリーム、ベビースリング、ベビーカー、授乳枕、授乳用スツールなどの母乳育児やベビー用品を販売する事業者から取得するいかなる教育単位についても、IBLCEは2022年以降に取得した単位は認定/再認定に認めないこととなりました。
 
  • IBLCEは、CERPプロバイダープログラムおよび教育における商業的影響を最小限にするための方針を、WHOコードおよびそれに続くWHA決議との関連において見直しを行います。
 
  • WHOコードに準拠していない専門組織とのIBLCEの連携については、ケースバイケースで評価し、可能な限り教育を提供することが必要です。
 
  • WHOコードおよびそれに続く決議を、すべてのボランティアとスタッフのオリエンテーションに組み込みます。
 
IBLCEは、WHOコードとそれに続く決議の推進に関するこのような進捗状況を報告できることを嬉しく思い、今後も引き続き最新情報を提供していく所存です。IBLCEは、多様な法的、経済的、規制的環境の中で認定者を擁する国際認定機関であるため、一部制約の対象となることもありますが、IBLCEは世界の公衆衛生にとって決定的に重要なWHOコードとそれに続く決議の目標を支持し、推進するためにできる限り尽力することを約束します。
2020年度IBCLC試験実施
COVID-19リソースセンター
COVID-19リソースセンターでは、2020年9月試験の実施に関する最新情報をまとめてお届けしています。新しい情報を週に一度追加していますので、定期的にご確認ください。
 
2020年度IBCLC試験オプション
今年9月の試験は、受験者に複数のオプションが用意されています。
現在、LRPは試験業者により英語でのみ提供されています。
試験の延期は、試験日より前または試験期間後30日以内に申請できます。返金請求の期限は2020年8月31日です。
試験を予約する
すでに受験者の多くの方々に試験承認メールが送信されています。IBLCEでは継続的にこの電子メール送信作業を行っています。近日中に全受験者に電子メールが送信される予定です。
 
今年度の試験予約は、例年と比べて少々困難となる可能性があります。試験業者は約45万人の多様な認証プログラムの受験者の再予約処理の必要が生じていましたが、7月の時点でそのような未処理作業は劇的に解消されています。試験業者からの情報によりますと、202085日の時点ではほとんどのテストセンターで空席があります。IBCLCプログラムはエッセンシャルの認定プログラムであるため、受験者は開いているテストセンターのいずれにもアクセスできます。
 
お手元のカレンダーでご確認ください:
 
20209月の試験期間は、202098日~925日です。
2021年度認定&再認定最新情報
2019年6月のIBLCEブリーフィングでお伝えした通り、2021年実施試験への出願から、IBCLC受験者に影響が及ぶ認定資格・再認定に関する変更点がいくつかあります。来年度に認定または再認定を予定している方は、以下の最新情報を必ず確認してください。 
 
2021年度試験以降に出願する初回認定受験者向けの変更点
  • コミュニケーションスキルに焦点を当てた5時間の教育が、ラクテーションに特化した90時間の教育に加えて必要となります。
注意:11月までは、志願条件1、2、3に伴う臨床実習要件を満たすためのテクノロジー使用に関する暫定ガイダンス更新版の規定により、リモートで臨床実習時間を取得できます臨床実習時間の取得を進める方法については、今年末の最新情報に注目してください。

2021年以降の試験またはCERPによる再認定の変更点
 
  • 5年間の再認定サイクルの間に、250時間のラクテーション・コンサルティング実習(フルタイムまたはパートタイム、ボランティアまたは有給の別なく)が必要となります。
  • 5年間の認定期間ごとに、基礎的な救命措置教育が必要となります。
  • 2つの新たなステータスが導入されます。リタイアードステータス(Retired Status、IBCLCとしての活動を今後行わない方)と、休止ステータス(Inactive Status、次回の再認定が必要となる年に要件を満たすことのできないIBCLCで、一年以内に再認定を受けようとする方)の2つです。
Emerging Leaders in Lactation Scholarship(将来のラクテーション・リーダー奨学金):
IBCLCへの扉を開く
Emerging Leaders in Lactation(将来のラクテーション・リーダー:ELL)奨学金は、IBCLC志願者と将来のリーダーのコミュニティの中でダイバーシティ、公平性、インクルージョンを育むという精神のもと、2017年に新たな奨学金プログラムとして設立されました。リーダーとなる可能性を示すIBCLC志願者で、専門分野とそのリーダーシップにおいて歴史的に過小評価されているグループに属しており、かつ奨学金なしにIBCLC資格を取得できない可能性がある方を対象に、ELL奨学金を通じて資格取得の機会が提供されます。
 
ELL奨学生の第1期生はIBCLC資格を取得しており、すでに地域社会に変化をもたらしています。セマジ・ブルースさんは将来のラクテーション・リーダー第1期生としてIBCLC資格を取得した1人であり、米国ネバダ州にて有色人種の方々に母乳育児を広める働きをしています。セマジさんのストーリーはこちらでお読みいただけます。
  「この奨学金がなければ、扉のノブに手が届くことはなかったでしょう。この奨学金は私に希望をもたらしてくれました。皆さんも、必要なときはためらわず助けを求めてほしいと願っています。あきらめないで!赤ちゃんは毎日生まれ、私たちを必要としています!」
– セマジ・ブルース、IBCLC
IBLCEリーダーシップの移行
IBLCE理事会の前理事長エレクトの辞任により行われた今年初めの特別選挙の結果、Marin Skariah(マリン・スカリア)氏、MSN、FNP-BC、RNC-MNN、C-EFM、IBCLCが新たに理事長エレクトに就任しました。これに先立ち、Clifton Kenon, Jr(クリフトン・ケノン・Jr)氏が選挙の上、前任のスカリア氏に代わり会計係に就任しました。
スカリア氏はニューヨーク州ウエストチェスター出身で、現在はコネチカット州スタンフォードにて分娩・産科看護師長を務めています。また、ニューヨーク大学(NYU)ランゴーン・ブルックリン病院にてIBCLCとしても活動しています。スカリア氏は、ジョージア州アトランタのマーサー大学で看護学学士号、ニューヨーク市ブルックリンのSUNY Downstate Medical Centerで看護学修士号を取得しています。同氏は、授乳中の子供や家族に対するケアの質を向上すべく、支援や研究、保護者教育を通してベストプラクティスを取り入れ、変化をもたらすべく努めています。
ケノン博士は、看護師としての訓練を受けた後、インディアン・ヘルス・サービスによる初期の病院群を「赤ちゃんにやさしい病院」にするためのリーダーとして尽力しました。彼はまた、資源に制約のある僻地で働く看護師を養成するための最初の全米看護師養成プログラムをつくり、国のインディアン・ヘルス・サービス母乳育児保護ガイドラインを執筆しました。現在は合衆国国際開発庁(USAID)のシニア・ダイバーシティ&インクルージョン・オフィサーを務め、母乳育児、母子の生存、リプロダクティブ・ヘルスに取り組んでいます。USAID以外でも、ラクテーション・コンサルタントとして母親たちや家族の母乳育児支援を精力的に行っています。
 
この極めて重大な時期に重要なボランティア・リーダーシップの役割を担ってくださるスカリア氏とケノン博士には、そのIBLCEへの多大な尽力に感謝を送ります。また、IBLCEは前理事会メンバーのシャキラ・ヘンダーソン博士セシリア・トモリ博士の今後のご活躍をお祈りしています。 
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広告主となる対象者は、WHOコードとそれに続くWHA決議を遵守していることを証明することが求められ、広告はIBLCEの使命と価値観に従うものである必要があります。
 
IBCLCはオプトアウトを選択することができます。受信者にオプトインが義務付けられる一部の地域では、広告の通信はまだ利用できない場合があります。
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世界122カ国に32,500名以上のIBCLCが在籍するIBLCEは、ラクテーションの専門分野で最大規模の人脈を持っています。IBCLCをチームに加えたいとお考えの雇用主の方向けに、IBLCEキャリア機会センターではIBCLCの専門家の紹介を行っています。なお、IBLCEキャリア機会センターへの求人掲載は、期間限定で最初の30日間が無料となります。詳細はキャリア機会センターをご覧ください。求人掲載を始めるには、お問い合わせフォームにご記入ください。
 
注:求人掲載は現在、IBCLC認定者またはIBCLC取得志望者を必要とする職種を雇用の条件とし、かつ直接ケアに携わる職種に限定されています。
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